山富木材|ロシア産木材 輸入

木材輸入事業

昭和40年代初頭にソビエト連邦(現在のロシア)から針葉樹混載の貨物船が蒲郡港に入港しはじめました。
当時の浜問屋が樹種別に分けた木材を、創業者である冨 富吉が目にした際、現在、通称ベニマツと呼ばれるロシア産ゴヨウマツが木曽郡周辺のヒメコマツに酷似していることに気づき、高度経済成長のあおりをうけて極めて流通量が減少した国産材の代わりに、ベニマツの取り扱いを開始したのが現在の輸入事業を始める礎となりました。

1990年以降、木材利用率が減少したことで、マーケット・流通にさまざまな変化が起こりました。

そうした状況下で、2001年から弊社はそれまでのロシアへの渡航経験を活かし、ロシア産木材の直接輸入を開始しました。

信頼性が高い複数のロシアのサプライヤーと常に情報交換を行い、希少価値が高い樹種を主に、適正価格と適正量で輸入することを心がけております。

一般社団法人愛知県木材組合連合会に加盟、合法木材供給事業者の認定を取得。
財団法人日本貿易関係手続簡易化協会コード管理センターが発行する日本輸出入者標準コードを取得。

流通問屋、製材工場、木工所の皆様に質の高い素材を提供できるよう、日々心掛けております。


取り扱い樹種

ロシアで生産された良質な素材並びにロシア国内の工場で加工された製品を、検品後日本国内に輸入いたします。

昨今、貿易競合国の台頭やロシア国内における生産政策の方針転換による流通量減少で、ロシア産木材の輸入ビジネスは厳しい状況にございます。しかし、弊社では日本やロシアのマーケットを鑑み、ロシア国内のサプライヤーと交渉を重ね、適正な量と価格の木材を毎年安定して輸入できるよう心掛けております。

樹種も通称ベニマツ(ゴヨウマツ)、カラマツ、タモ、ナラといった希少価値が高いものを中心に、幅広いラインアップを取りそろえております。
お客さまの用途や使用量に応じて、高品質で適正価格の木材を供給いたします。


取り扱い樹種

ベニマツ(ゴヨウマツ)

ベニマツは通称で、ゴヨウマツの一種です。ロシア産素材の中でも高樹齢材が極めて多く、限られた地域で環境保全のために伐採されてくるものが主となります。

加工後の変形が生じにくく、冬目が穏やかという特徴があります。手作業による加工に向き、木型や仏具、仏像、建具などの材料として使われる高級材です。

秋に収穫される松笠からは食用となる松の実が得られます。

カラマツ

秋に葉が落ちる落葉針葉樹です。2008年頃までは日本国内において針葉樹構造用合板の素材として大量に輸入されていましたが、その後は輸入量が減少。現在でも少量ながら腐敗しにくい特性を活かして一部建築構造材として利用されている場合があります。

また、木目の美しさから化粧合板の突板用素材として需要があります。

アカマツ

主たる生産地はバイカル湖周辺です。埋蔵量が多い利点を活かし、かつては日本へ構造用地材の素材として大量に輸入されました。

しかし、現在ではカラマツと同様輸入量は減少傾向にあります。大径木になりにくい樹種がゆえに、中目(中程度の大きさの丸太)を中心とした流通となっています。

エゾマツ

主たる生産地はロシア極東地域です。北欧のホワイトウッド、北海道の蝦夷松、北米のスプルスと同属の樹種です。

用途はアカマツと同様、主に構造用地材に使われますが、大径木はギターやピアノなどの楽器の共鳴板などにも使用されます。

輸入されるものもアカマツと同様、中目中心です。

タモ

主に家具、建築造作、床材、化粧合板用突板など、さまざまな用途で使われています。

特に広葉樹の中では変形しにくい特性と適度な強度があり、汎用性の高い高級材です。

ナラ

主に家具、床材、建築造作、化粧合板用突板に使用されています。

ヨーロッパにおいては家具材として長らく使用されてきたという歴史があり、現在でも高級家具の素材として広く使われている傾向があります。

シナ

冬目が極めて穏やかで、変材部の均一な色目が特徴。工業用資材合板、木工民芸品の素材などに使われています。

また、7月に咲くシナの花から養蜂家によって収穫されるはちみつは、世界の美食家たちに愛される極上品です。

カバ

ロシア国内に生息するカバ科の植物の総称です。5種類以上の樹種が存在しますが、いずれも硬質材で木工品や合板用素材、割り箸、つまようじの素材として使われています。

アスペン

変材部の均一な色目、温かな冬目が特徴です。主たる用途は割り箸、つまようじ、木工民芸品です。


※これらの樹種の多くは、貿易競合国の影響による価格高騰およびロシア国内における生産政策の方針転換による生産量減少により、輸入量も減少傾向にあります。



加工について

木材は加工の有無や程度も様々です。

木材には加工をしていない状態、いわゆる素材と呼ばれるものと、1次、2次等の加工品があります。

弊社では加工を施していない素材の状態の木材を中心に、製材加工品の輸入を行っております。



1次加工品

製材機で板や角にしたものを指します。熱処理によって人工的に含水率を下げたものも含まれます。
並びに合板用ロータリーレースや、突板用生産ラインで加工された単板などが1次加工品にあたります。

2次加工品

1次加工品に、厚みや幅、長さなど、精度の高い規制を行ったもの。

さらに加工を施したもの

  • 巾接ぎ積層材
  • たて継ぎ巾接ぎ積層材
  • 厚み方向の積層材
  • それらの塗装品